ラブリー
第1章 いとしいひと
意識を飛ばしたのかな。
にのは動かない。
無茶させてごめん。
その華奢な身体を抱きとめる。
しばらくそのままでいるとモゾモゾとにのが少し俺にすり寄って、収まりのいい場所に落ち着いたのかまた動かなくなった。
さっきまでの静かで無な姿より安心した俺。
口角が上がって見えるし、むにゃむにゃ言ってるし。
顔を触って頬を撫でて、
瞼や唇を指で辿って。
すき
俺の
さっきから胸の中で何度も繰り返してる。
いとしいひと
俺が1番たいせつにしたい人。
この先どんなことがあろうとも手を離したくない。
ずっとこの小さい可愛い手を握っていたい。