
ラブリー
第2章 sly
中村さんとは仲良くさせてもらってたから時々オブラートに包んでは恋愛の話をしてた。
「あ、これ、内緒ね。」
ナナコちゃんに釘をさす中村さんに、はい、とキチンと返事したナナコちゃん。
…大丈夫だと思う。
…大丈夫…だよね?
アイドルの恋愛事情…
悪いけど…深くも浅くもなく聞いてもらいたい。
てか、むしろ。
ちょっと聞いてー、って中村さんに縋った。
「なるほど。」
「相葉さん、なんだか切ないです。」
二人は俺にすっかり同情してる。
「なんか…前から聞いてて思うけど、彼女って冷めてる?」
彼女…じゃないけど。
俺は相手が男なんて、(もちろん、にのなんて絶対!)言えないから、恋人との温度差がある…って話した。
「相葉さんはアイドルだから…彼女さんなりに思うところがあるんですよ。やっぱりすごく気を遣ってるんじゃないですか?」
ナナコちゃんの意見に中村さんも頷く。
「そうか。こう言っちゃ悪いけど結婚とかそうそうできない訳だしね。気持ちにブレーキかけてるって感じ?あー、なんか冷めてるとか言っちゃって申し訳ない気分。」
中村さんもアイドルの彼女って立場を分析し始めた。
