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ラブリー

第2章 sly



ずっと…

まだまだずっと会えないと思ってたから。

部屋に、にのがいるのが嬉しくて必要以上にドキドキ。

それになんかやっぱり…

落ち着かない。

日頃の出来事を話さないのも、自分からそうしてるくせに微妙に窮屈。

なんでもない話をして笑ったり、つっ込み合ったりしたい。

すればいいんだけど、なんでもない話とミステリアスにしておきたいのの線引きが…予想外のにののお持ち帰り?に動揺して、わからなくなってきている。

「ね、」

「…」

「どうかした?」

「…えっ?
なんでもないよ!
なんか飲むよね。」

「うん…」

にのもいつもは部屋に入るとすぐにソファに寝そべって勝手にくつろぎ始めるのに、そうしない。

ソファに座って所在無げに俺を見てる。

ご飯を食べてお酒も飲んで。

お風呂も済ませて寝室へ。

ここでもやっぱり腰掛けて少しぼんやり。

「にの?」

「ん?」


ちゅっ


となりに腰掛けてキスをする。

いつもは、ガオー!って感じに、どちらからともなく襲いかかるのに今日はお互いに様子を伺って、もじもじ。


初夜か…


って心の中で笑ってしまった。

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