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ラブリー

第2章 sly



「大丈夫。俺たちがちゃんとフォローしたから。」

「今は翔くんに甘えたいんだよ。」

俺の姿を見て松潤とリーダーが近くに来て声をかけてくれる。

二人に目配せされて、にののそばにジリジリと近寄った。

俺がそばに来たのは気配でわかってるだろう。

にのの洋服の端っこを握り、引っ張ってみる。

目は閉じたままで無反応。

知らんぷり?

「にの?ごめん。」

ダメだ。

目を開けてくれない。





そんな様子を見て、もう柔和な顔でそこにいる翔ちゃんと目があったからもう一度ちゃんと謝ろうと頭を下げた。

「翔ちゃん、ごめんね。」

「俺もごめん。よく知らないくせに責めるようなこと言って。」

翔ちゃんは俺とにのを交互にみて、困った、って眉を下げた。

「にの?ちゃんと相葉くんと話せよ。」

「…」

目を開けるどころか翔ちゃんの体に擦りつけるように、くっつけて見えなくなった、にのの顔。

「いや…久しぶりに、にのにこんな甘えられた。」

参ったな、なんて言っても全然参ってないデレデレな翔ちゃんにムカついてもしょうがない。

松潤とリーダーは、もはや心配なんてしてなくて笑いを堪えてる。

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