
ラブリー
第2章 sly
side n
相葉くんは俺にゆっくり話してくれた。
大丈夫だよ、
素直になって、
って。
その言葉ひとつひとつに俺の心の中は澄み渡っていって嘘みたいに安心した。
よかった、
うれしい、
そう言うとすごく嬉しそうに微笑んだ相葉くん。
この人のそばにいれることを喜んで。
甘えてもいいの?
なんとなく恋人の特権みたいで恥ずかしくてできないでいたから。
今だって困ってしまって。
身動き取れずに丸くなる。
それまで俺どうやってエッチしてた?
どんな風に抱かれてた?
抱かれてた…
また恥ずかしくなってしまう。
少し悲しくもなった。
俺は女の子じゃないのに。
思い返すと俺はそういう節があった。
相葉くんとの行為をまるでスポーツのように振舞ってたのは自分が勘違いしないように。
女の子じゃないんだから。
ああ、色々と思い出して、もうそれを相葉くんにそのまま伝えてみようと言葉を探す。
こういうのを隠してたのは今までの俺。
本当の俺を知ってもらいたい。
「俺、お前をひとりじめしたい。」
言った後で恥ずかしくてまた顔を枕に埋めた。
