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ラブリー

第3章 la vie en rose



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やった





俺、キスした。



相葉くんとキスした。



それは…

思いつきといえばそうかもしれないし、計画的といえばそういえなくもない。

そのくらい相葉くんのことばかり考えてるから。

俺はこの人に恋?してる。

恋なのかなんなのか、そんなのわからない。



心の真ん中にいつもこの人がいる。



それを恋と呼ぶのなら、

恋しちゃってるんだろう…

と、思う。

そんなアバウトな俺の気持ちだけど、いつかあいつの唇を奪ってやろうと虎視眈々とその時を狙っていた。



あの日。

たまたまキスの話になったからスイッチが入ってしまった。

いや…

キスシーンの話題になったのは運が良かっただけ。

いずれにせよ、キスを仕掛けてしまおうと意気込んでいたんだ。



だって…

ファーストキスがお芝居なんて、

仕事だなんて、



絶対に嫌だから。



バンザイ!



やった!



そんな単純な感想を持って。

目標を達成した俺は満足してしまった。

相葉くんの気持ちを聞くでもなく、ただいつもと同じようにこの人のそばにいた。

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