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ネットに落ちてた怖い話

第59章 アケミちゃん

そしてまた例の


キィ!ギギギギギギギギ!


という音が鳴り響く。

何事が起きたのかと、隣の人は大丈夫なのかと、明らかに状況がどんどん悪化してきている

俺たちはその後もあれこれと対策を考えたのだが、その場の思いつきの付け焼刃でどうにかなるとも思えず、どうすれば良いのかと考えていると、外からパトカーの回転灯の光が見えた。

サイレンの音などは聞こえなかったが、どうやら誰かが警察を呼んだらしい。

俺たちが助かったとほっとした瞬間、外から

「待ちなさい!」

という声の後に、誰かが駆け抜ける音がして、その後直ぐに静かになった。

すると今度はドアチャイムが鳴り、警察官が

「大丈夫ですかー?」

とドア越しに声をかけてきた。
どうやら助かったようだ。

Aがドアをあけ、俺たち全員が事情を話すと、どうもアケミちゃんは警官1人を突き飛ばすと、アパートの一番奥のほうまでかけていき、フェンスをよじ登り逃げて行ったらしく、現在追跡中とのことだった。

俺は彼女がアケミという名前である事、俺たちと同じ大学の学生であることをつたえ、ターゲットがどうやら俺である事から、暫らく俺のアパートの周囲を巡回してくれる事や、緊急時の連絡先等を仕えると帰って行った。

ちなみに、警察に通報したのは隣の人だったらしい。

隣の人が言うには、怒鳴りつけた途端にアケミちゃんが無言で中華包丁を振り回してきたので、慌ててドアを閉めて警察に通報したということで、特に怪我をしたとかそういう事ではないとの事だった。



実はこの後6月末頃にまた事件が起きたのだが、少し話が長くなりすぎたのと、時間も遅いので続きは日曜の夜になる予定です。

ちなみに、大学に該当する学生は在籍していなかったそうです、というか、警察は結局身元の特定すらできませんでした。

それでは、長々とお付き合いありがとう御座いました。

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