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ネットに落ちてた怖い話

第62章 喪服の女

そいつらが来てから暫らくして、クラスの女子たちが留学生2人の事を軽く無視し始めた。
その時は原因は良く解らなかったが、俺たちはとくに深く考えず、差別するのも良くないと留学生2人と仲良くしていた。

2人ともいいやつで、日本のことも好きだというし、ぶっちゃけ当時はなんで女子から嫌われていたのか解らなかった。

そんな事が続いた夏休み少し前のある日、俺たちは以前から気になっていた、廃墟になっている空き家へ肝試しに行こうと計画をした。

行くメンバーは、俺、A、B、Cと、留学生のD、Eの6人。
DとEは当初メンバーに入っておらず、一緒に行きたいと言われたときも、あまり人数が多くなるとゴタゴタしそうなので断ったのだが、迷惑はかけないからと押し切られて連れて行く事にした。

当日土曜の夜8時頃、俺たちは空き家から一番近いBの家に泊まるという名目で集合し、そのままBの家で10時まで時間を潰してから現地へと向かった。

少し山道を登った先にある廃墟の空き家は、懐中電灯に照らされてやけに大きく見え、昼間見るのとは桁違いに不気味だったのを覚えている。

空き家に近付くと、どこから仕入れてきたのか、Aが「裏の勝手口のドアの鍵が壊れてて、そこから入れるらしいぞ」と言ってきた。
雑草を掻き分け裏に回ると、勝手口ではなくただの裏口っぽかったが、たしかに鍵の壊れた扉があり、みんな一瞬躊躇したが中へ入る事にした。

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