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ネットに落ちてた怖い話

第37章 危険な好奇心4

いや、むしろ身動き出来なかった。
まるで金縛り状態・・・
『蛇に睨まれた蛙』とはこのような状態の事を言うのだろう。

曇り硝子越しに見える『中年女』の影をただ見つめるしか出来なかった。
しばらく『中年女』はじっと玄関越しに立っていた。
微動すらせず。

ここに『俺』がいることがわかっているのだろうか?・・。

その時、硝子越しに『中年女』の左腕がゆっくりと動き出した。
そして、ゆっくりと扉の取手部分に伸びていき、

『キシッ!』

と扉が軋んだ。

俺の鼓動は生まれて始めてといっていいほどスピードを上げた。
『中年女』は扉が施錠されている事を確認するとゆっくりと左腕を戻し、再びその場に留まっていた。

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