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ネットに落ちてた怖い話

第43章 ヒッチハイク

キャンピングカーが、国道を逸れて山道に入ろうとしたので、流石に俺達は立ち上がった。

「すみません、本当にここで。ありがとうございました」

と運転席に駆け寄った。
父は延々と

「晩餐の用意が出来ているから」

と言って聞こうとしない。
母も、素晴らしく美味しい晩餐だから、是非に、と引き止める。

俺らは小声で話し合った。
いざとなったら、逃げるぞ、と。
流石に走行中は危ないので、車が止まったら逃げよう、と。

やがて、キャンピングカーは山道を30分ほど走り、小川がある開けた場所に停車した。

「着いたぞ」

と父。
その時、キャンピングカーの1番後部のドア(俺達はトイレと思っていた)から

「キャッキャッ」

と子供の様な笑い声が聞こえた。
まだ誰かが乗っていたか!? その事に心底ゾッとした。

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