こうするしかなかったんだ
第10章 奏太の告白
壱聖の気持ちが嬉しかったけど、そこまでしてもらうのも申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「それはありがたいけど…壱聖くんのご両親にも確認しないといけないわよね」
葉月の母がそういうと、目の前で壱聖は電話をかけ、葉月の状況を話し家を空ける了承をもらっている。
「もう大丈夫です。暫くお世話になります」
「葉月〜良かったね」
咲希はからかうようにひじで葉月をつつく。
「怖かったよな、葉月ちゃん…」
壱聖のいたわるような気遣うような視線に泣きそうになる。