こうするしかなかったんだ
第12章 苦悩
落ち着かせるように目を閉じて深呼吸する。
元々の体調の悪さから、葉月はつい眠ってしまった。
そっと部屋に戻ってきた壱聖は、そんな葉月の頭をなでて、反省をしていた。
大事に大切にしたいと思っているのに。
目の前に触れられる距離にいると暴走してしまう自分に辟易する。
葉月を待たなければいけないのは、頭では分かっていても、体が待つことを拒む。
脳内の大半が性欲でしめられ、情けない事に勉強だって手につかなくなる。
いつまで我慢できるのだろうか。
スマホに登録されたアドレス帳を順番に見ながら、目星をつけていく。
ちょうど良い女を見つけた…