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こうするしかなかったんだ

第5章 告白




先輩たちはみんな優しくて頼もしい。

その中でもリーダーの早川先輩の指示は的確で、私たちは迷うことがなかった。

葉月はいつの間にかいつも早川先輩を探すようになり、目で追っていた。ドキドキするっていうのは心臓だけじゃなくって、身体中でドキドキしまくっていた。

好き。

先輩が好きだ。

そして、自分の気持ちに気付いてから葉月は早川先輩とは会話するどころか、目も合わせなくなった。

それでも見たいから見つめるけど、目があうと露骨にそらしてしまっていた。

「葉月ちゃんって分かりやすいね」

同じグループで同学年の門倉咲希ちゃんは、おとなしいけど芯のある女の子ですぐに仲良くなった。

葉月にとっては初めて居心地の良い友人だった。

「え?何のこと?」

「あ!早川先輩!」

「えっっっ!!」

思わず下を向くとくすくす笑い声が聞こえる。そこでカマかけられた事に気が付いた。

「分かりやす〜い!」

真っ赤になる葉月の頬をつつく咲希。

ばれたなら仕方ない。彼氏のいる咲希に相談してみようと思った。







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