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こうするしかなかったんだ

第5章 告白




「楽しそうだね」

飛び上がりそうなほどびっくりする葉月。

大好きな早川先輩の声を間違えるわけないけど。

背後から話しかけるのやめて欲しい!

ビックリしすぎて金魚みたいに口をパクパクしてると、咲希ちゃんにアゴを押さえられた。

「早川先輩、葉月ちゃんが気合入れて顔を叩いてたら真っ赤になっちゃって」

そう言いながらあてていたハンカチを外すと、心配そうに早川先輩が覗き込んでくる。

ち…ちちちちちち近い!

思わず後ずさりしてしまう。

てゆうか。こんなに近付けるってことは女として見られてないのか…と勝手に凹む。

「葉月ちゃん、大丈夫?」

先輩は心配そうな顔をしている。うなづくしかできない。

下を向きながら回りを確認すると、気を遣ってか咲希ちゃんは居なくなってた。

どうしよう。どうしよう!

「せんぱい!!」

いきなり声出したから加減ができなくて、近くにいる人たちが振り返るほどの大声で叫ぶように呼んでしまった。

だけど、そんなの気にもせずに先輩はあっち行こうかって中庭のベンチまで連れてきてくれた。

いやいやいやいや!

ここまで来てどうすれば良いんだ?!

座って良いのかな、それとも待つべき?

もうパニック過ぎて何にも耳に入らない。





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