こうするしかなかったんだ
第6章 盲目
一方、咲希が葉月がいない事に気付き早川先輩に伝えた。
いつから居ないのか誰も把握しておらず、焦るメンバー。
とりあえず男子だけで葉月を探すことにした。
壱聖は本気で焦っていた。
葉月の名前を呼びながら森を彷徨う。
「葉月…いないんですか…?」
声をかけたのは姫葵だった。
「葉月どうしたんですか?!」
その女の子は壱聖以上に焦っていたのか、壱聖の腕を痛いぐらいに掴んでいる。
「はぐれたんだ…えっと君は…」
名前を聞く前にその子は走り出して行ってしまった。こんな時に不謹慎だけど、めちゃくちゃかわいい子だなと思ってしまう。
自然と彼女を追いかける形になった。