こうするしかなかったんだ
第7章 夏のはじまり
「もう!葉月ちゃん笑い事じゃない!」
咲希のあまりに切羽詰まった感じに葉月も改ることにした。
「私松田さんのこと知らないし、噂だけでこんなこと言うのもどうかしてるって思うけど。ただの悪口になっちゃうし。でも私はあの子が怖いよ」
私も怖い。
私が好きだったと知りながら、奏太と接点を持つ姫葵。
私の事を心配して探してくれた姫葵。
私の大好きな先輩となぜか一緒に探しに来た姫葵。
そして、私を見つけた後先輩を責めていた姫葵。
「葉月ちゃんの友達なのにごめん…」
「咲希ちゃん大丈夫だよ、ありがとね」
咲希はきっと間違っていない。