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こうするしかなかったんだ

第7章 夏のはじまり




言いようのない不安を言葉にしてしまうと、姫葵を嫌いになってしまいそうな気がして。

自ら姫葵を避けてるくせに嫌いにはなりたくないなんて思っていて、矛盾している。

「先輩との事はバレないように頑張るよ」

そう咲希に伝えるけど、時間の問題だろうと思う。

「ま、考えても仕方ないし!せっかくの夏休みだから楽しいことだけ考えよう!」

それから咲希と葉月はどんな夏休みを過ごすか話し合いながら、お喋りに大輪の花を咲かせていた。

そして日も暮れる頃に宿題に全然手を付けてないことに気付いたけど、見ないふりをした。

お母さんには宿題をやったって嘘吐いちゃったけど…夏休み終わるまでにはやるからねって心でつぶやいていた。






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