こうするしかなかったんだ
第7章 夏のはじまり
離れたくなんかない。ずっと一緒にいたい。でも邪魔はしたくない。どうして遠くの大学に行くの?私を置いていくの?嫌われたくないから、物分り良い子でいなくちゃ…。
いろんな気持ちが渦巻いて爆発しそうになる。
分からない。全く分からない。
ただ好きって気持ちだけじゃだめなんだろうか。
離れている間も先輩を好きでいられる?先輩だってそう。物理的に離れたら心だって離れるんじゃないだろうか。
それならいっそのこと、今から離れたら傷が浅くて済むんじゃないか。
こういう時の正解を教えて欲しい。
だって今からどんなに幸せな時を過ごしたって、楽しい思い出作ったって。次の春に先輩と確実に離れる事になって、私は泣くことになる。
素敵な思い出がある分、余計に苦しいよね。
だったらそんな時間積み重ねない方が良い。
傷付くのが怖い…。