こうするしかなかったんだ
第8章 突撃
「いちー!ドア開けて〜!」
お姉さんの声がドアの向こうから聞こえると、壱聖はため息をついてドアを開けた。
飲み物とお菓子を持ってきてくれる。
「なんで3人分あんの?」
「良いじゃん、葉月ちゃんと話したいもん」
「はぁ?」
「あんたみたいな野獣と2人きりにできるか」
「おい!」
壱聖が赤くなって反論してる姿が新鮮で笑ってしまう葉月。
「本当かわいいわぁ…化粧あんまりしてないよね?」
「はい…上手にできなくって…」
「教えてあげる!いち!1時間ほど葉月ちゃんを拉致するから、勉強してなさい」
「何勝手なこと言ってんの」
「あ…あの先輩、私大丈夫ですから勉強してて下さい」
お姉さんに引っ張られるように壱聖の部屋を後にして、お姉さんの部屋に移動した。