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こうするしかなかったんだ

第8章 突撃




「髪の毛もせっかくだからやっちゃお♪」

楽しそうな壱聖姉の声に葉月も嬉しくなる。

目を開けたい!って衝動とずっと戦っていた。

目を閉じていたから、何が行われていたのか見ていなかった事に後で後悔することになるんだけど。

「よ〜し!目を開けて見てみて!」

手鏡を渡され恐る恐る目を開ける。

「うわ〜!すごい!」

危うく自分の事をかわいいと言ってしまいそうになる。

「かわいい〜!いち絶対ヤバイね、これは」

いろんな角度から見ても女の子らしく仕上がっていた。

「葉月ちゃんて、いちの前も彼氏いたの?」

「まさか!初めてです…」

「いちも家に連れてきたのは初めてだな〜でもどこが良いのか分かんないわ〜」

「優しいし、頼りになりますよ!オリエンテーリングでもみんなを引っ張ってってくれて、すごく素敵でした!」

「なんか…嬉しいけど照れるね(笑)」

「お姉さんは凄いですね…私こんな風にしてもらったことなくって。ありがとうございます」

「良いの良いの、好きでやってるから」

喋るのが楽しくってついつい時間を忘れそうになってしまう。



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