こうするしかなかったんだ
第8章 突撃
「そういえば、なかなか聞けなくて…先輩の誕生日っていつですか?」
「12月5日だよ」
急いで手帳に書く。
「葉月ちゃんは?」
「今日何日でしたっけ?」
「16日」
「明日だ…」
「え?!明日??いち知ってるの?」
「言わないで下さい…勉強の邪魔したくないし、私も忘れてたくらいだし…」
「いや、でもそれは…」
その時、部屋をノックされ壱聖の声が聞こえた。
「もう1時間以上たってるけど」
「ごめんごめん。そんなに葉月ちゃん見たいわけ?」
そう言いながらドアを開けると壱聖が入ってきた。
葉月の顔を見て、壱聖は赤くなり言葉が出なくなってしまう。葉月も不安になり俯いてしまった。