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こうするしかなかったんだ

第8章 突撃




「葉月ちゃん!良かった!」

「いちのせいで葉月ちゃんナンパされて連れてかれそうになってたんだから!もうしっかりしなさいよ!」

おもいきり背中を叩かれて咳き込む壱聖。それを見て笑いながら手をヒラヒラさせて壱聖姉は駅の方へ歩いて行った。

「先輩、ごめんなさい…私…」

「とりあえず戻ろっか」

葉月の返事を待たずに葉月の手を取り家へ向かう壱聖。だけど、その手は初の指と指が絡まり合う、俗に言う恋人つなぎで!

ドキドキが加速して、体温が上昇して手汗が気になるけど離したくない。

一方、壱聖も必死だった。葉月がたまらなく愛おしいのに恥ずかしさのあまり伝えることができなくて。それでも触れたいから、勇気を出して恋人つなぎをしてみた。

葉月の手は小さくて指も細くて。

改めて、やっぱり大事にしたいと思った。






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