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キミのとなり

第6章 優しい我慢

そんなこんなで相葉くんと会えた5人での収録日。
押す事も無く終わって、さあ帰ろうか…と各々が準備をする中。

相葉くんの側に行って一緒に帰ろうと言う。
いつもだったら満面の笑みで、なに食べる?家で作る?とか言ってくるのに、とにかく最近は忙しいとか疲れてるとかを理由に同じ時間を過ごしてくれないし、今だって なんだか苦笑いなのか、少し困った顔をしてて…

胸が…締めつけられる。
心臓が痛い。

どうしていいか分からなくなった俺は動かした先の翔ちゃんと目線を合わせて、なんとなく、お互い頷いた。

翔ちゃんは、行け!押せ!って感じで見てる。

うん。って思ってるんだけど、なんだか次の言葉も出てこない。
弱気な自分、後ろ向きな気持ちしかなくて。
なんにも言えないで、出来ないで。
でも相葉くんは側にいてくれていて。

「ゴメン、ゴメン!またね!」

くるりと向きを変えてバッグを掴んだ。

ゴメン、翔ちゃん。俺、ダメだ…

「お疲れー!」

明るめの声が出せてよかったと、普通に振る舞えた事に安心した弱虫な俺は足早に楽屋を後にした。

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