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手紙~届けられた想い~

第1章 手紙~届けられた想い~

 次の日からは、大樹とは、話すこともせず、気まずかった。

 そうしているうちに、冬休みになりクリスマスが過ぎて、あっという間に新学期になる。

 気まずい空気のまま半月がたち、席替えがあった。仲の良い友達が近かったのは、嬉しい。しかし、不運なことに、大樹とも隣の席になった。

「川上(カワカミ)くん、よっ……よろしく」

 とりあえず挨拶をする。会話がぎこちない。でも、嬉しくて切なくて。

 家に帰り、久しぶりに机の引き出しを開ける。一番にクリスマスのデートに渡すはずだったリングが付いたペアのネックレスとプリクラが目に入った。

 どうしても、プレゼントを渡したい。あの時、言えなかった本音を言いたい。

「それくらい、いいよね」

 誰に言うわけでもなく、私は呟いた。

 朝早く学校行って、こっそり机の中に入れよう。

 そう考えて、不器用な私は、最初で最後の手紙を書く。何度も書き直す。書き終えた時には、夜中になっていた。

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