秘密の兄妹 2
第2章 紫織の彼氏候補
頭がうまく回らないまま、のろのろとした動作で制服を整え、目の前のテーブルの上にあるティッシュで自分の秘部のドロドロの愛液を丁寧に拭き取る。
思えば、自分の愛液を自分で拭き取るのは初めてだ。
「…っつ…」
中途半端なところで終わってしまい、甘い疼きがなかなか収まってくれない。
…ひどい…
ひどいっ
こんな中途半端な状態は、ある意味、拷問に近い。
お兄ちゃんは、私がお兄ちゃんに命令されたら全て受け入れてしまうのを分かった上で、私の羞耻心を暴いて、それを平然と犯す。
私は抵抗することも敵わず、お兄ちゃんに素直に従うことしかできない。
実の兄によって身体と心の両方を犯されていくようなこの行為は、他人から見たら暴力的な行為に映るのかもしれない。
でも、今の私にはこれが日常だ。
去年の春の夜、お兄ちゃんにレイプされてから始まったこの身体の関係。
あとどのくらい続けていられるんだろう…。
お兄ちゃんと離れたくない。
でも、そんなことは無理。
だって私達は兄妹だから…
「…ふっ…」
思わず、目頭が熱くなる。
「お兄ちゃん、どうしてあの日、私のことレイプなんかしたの…」
あんなことがなければ、今もただの普通の兄妹でいられたのに…
「…っ…」
お兄ちゃんはひどい…
悪魔だ
ひどい
ひどい…
…でもその残酷な悪魔に、私は魅せられている……
もう戻れないところまで来ていることに気づいた私は、心が震えるような目眩を覚えた。