秘密の兄妹 2
第3章 純哉と奏多
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お昼になり、教室で紫織と沢村が来るのを風磨と大地と一緒に待っていると、待ち人の2人が教室の扉から顔を出す。
「お兄ちゃん、橘さん、神保さん、お待たせしました。
学食、行きましょう。」
声も雰囲気も一昨日とは違い、明らかに和らいでいる紫織に、風磨も大地も安堵した顔を見せ、2人のいる廊下に向かう。
俺も2人のあとを追うように、紫織の待っている廊下ヘと向かった。
「…ん?紫織と沢村は今日はパンか?」
俺は2人が手に持っている袋に気づき、2人に尋ねる。
すると、沢村が紫織よりも先に答えた。
「はい。学食の蕎麦やうどんは紫織にはまだ味が濃いと思って、購買部でパンと牛乳を買ってから先輩のところに来ました。
ちなみに紫織はチーズ蒸しパンと牛乳。
私は頭脳パンとメロンパンとコーヒー牛乳です。」
…頭脳パンは学校で人気のパンだ。ただのチョココロネだが、何故かうちの学校では『頭脳パン』という名称で売られていて生徒たちには大人気の商品だ。
すぐに売り切れるため、買えたのが嬉しかったのだろう。沢村は目元を緩めて喜んでいた。
「蒸しパンなら優しい味だし私でも食べられそう。
由香が私のこと色々と気遣ってくれるから、凄く助かってる。」
紫織と沢村がニコニコしている様子を見て、自然と俺の心も和んでいく。
「沢村、助かる。ありがとな。」
俺は紫織の兄として礼を言うと「紫織の笑顔はプライスレスですから!」と、沢村は笑顔を返す。
「んじゃ、みんなで学食で昼食摂りに行きますか!」
大地の明るい声を号令に、全員で学食に向かった。
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お昼になり、教室で紫織と沢村が来るのを風磨と大地と一緒に待っていると、待ち人の2人が教室の扉から顔を出す。
「お兄ちゃん、橘さん、神保さん、お待たせしました。
学食、行きましょう。」
声も雰囲気も一昨日とは違い、明らかに和らいでいる紫織に、風磨も大地も安堵した顔を見せ、2人のいる廊下に向かう。
俺も2人のあとを追うように、紫織の待っている廊下ヘと向かった。
「…ん?紫織と沢村は今日はパンか?」
俺は2人が手に持っている袋に気づき、2人に尋ねる。
すると、沢村が紫織よりも先に答えた。
「はい。学食の蕎麦やうどんは紫織にはまだ味が濃いと思って、購買部でパンと牛乳を買ってから先輩のところに来ました。
ちなみに紫織はチーズ蒸しパンと牛乳。
私は頭脳パンとメロンパンとコーヒー牛乳です。」
…頭脳パンは学校で人気のパンだ。ただのチョココロネだが、何故かうちの学校では『頭脳パン』という名称で売られていて生徒たちには大人気の商品だ。
すぐに売り切れるため、買えたのが嬉しかったのだろう。沢村は目元を緩めて喜んでいた。
「蒸しパンなら優しい味だし私でも食べられそう。
由香が私のこと色々と気遣ってくれるから、凄く助かってる。」
紫織と沢村がニコニコしている様子を見て、自然と俺の心も和んでいく。
「沢村、助かる。ありがとな。」
俺は紫織の兄として礼を言うと「紫織の笑顔はプライスレスですから!」と、沢村は笑顔を返す。
「んじゃ、みんなで学食で昼食摂りに行きますか!」
大地の明るい声を号令に、全員で学食に向かった。