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レット・ミー・ダウン【ARS・NL】

第4章 モーニングセット【翔】

ぼんやりテレビを見ていると、夫から電話がかかってきた。

「おじさんが亡くなった。田舎に帰るから。」

「え、おじさまが?」

夫のおじは、小さい頃に父を亡くした夫の父親代わりの人だ。

「明日から帰るから、ヒロトの学校にも連絡しておいて。」

「わかった。」

明日から、ヒロトも連れて夫の田舎に帰ることになった。

夫の田舎は九州の離島で、一度帰ると一週間は戻ってこれない。

「あ、そうだ。店…。」

私は、父に電話をして、明日から店には出られないことを告げた。

「いいよ、店はミカに来てもらうから気にすんな。」

父は、二女のミカに店を手伝ってもらうと言った。

ミカには、私の都合が悪い時たまに店を手伝ってもらっている。

私はすぐに帰省の準備を始めた。

次の日、ヒロトも連れて夫の田舎に向かった。

おじさまの葬儀は、田舎ゆえしきたりも多く、手間ひまがかかった。

都会のように、葬祭センターを借りて業者に任せるようなことはなく、自宅でとりおこなった。

ヒロトには長い間学校を休ませて申し訳なかったが、ヒロトなりに場の雰囲気を読んでくれ、たまにしか会わない親戚ともなんとか上手く接してくれた。

おじさまの葬儀やその他のことを終え、自宅に帰れたのは一週間後だった。

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