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レット・ミー・ダウン【ARS・NL】

第7章 ビスケット【雅紀】

雅「主婦は毎日大変だね。仕事に家事に、子供の世話に。尊敬するよ。」

◯「ほんと! 毎日の晩ご飯を考えるだけでも、頭を悩ませるわ!」

雅「だから、今日は麻婆豆腐! 俺が決めてあげるよ!」

◯「ふふ、なにそれ。」

夕暮れのオレンジの中で、私は自転車を押しながら相葉くんと話しながら歩いた。

仕事中は作業着姿の相葉くんの私服姿を見ることは、あまりない。

私服姿の相葉くんは、色落ちしたストレートジーンズに、薄手のカーキのモッズコート。

何気ないそのスタイルは、スラリとした相葉くんによく似合っていた。

三月の終わりはもうずいぶん日が長くなっていて、道には二人の長い影が伸びていた。

5分ほど相葉くんと肩を並べて歩いていると、コンビニの前に差し掛かった。

雅「◯◯さん、じゃ、俺はここで。」

相葉くんはコンビニに寄ると言った。

◯「お疲れ様、じゃあね。」

雅「また明日ね。」

私は手を振って、相葉くんと別れた。

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