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レット・ミー・ダウン【ARS・NL】

第7章 ビスケット【雅紀】

次の朝、私は朝から晩ご飯の支度をした。

今夜は、会社の新入社員の歓迎会。

それに出席するために、晩ご飯のカレーの支度をした。

その他の家事をすませ、夫に子供たちを任せて買い物に出た。

近くのショッピングセンターに行き、新しい洋服を買った。

いつもは着ないスカートと、春らしいカットソー。

ヘアアクセサリーも、可愛らしいものを見つけて手に取った。

濃淡のグリーンのラインストーンがあしらわれたヘアクリップ。

◯「ちょっと派手かな…?」

悩んだ末、それも買った。

買ったものはどれも安価なものばかりだけど、私のパート代でできる精一杯のおしゃれだった。

買い物を終えてショッピングセンターの駐輪場で自転車を出していると、若い女の子がチラシを配っていた。

美容院のオープンのチラシ。

ショッピングセンターの隣にできたらしい。

20%引きのサービス券もついている。

◯「………。」

私は自転車の向きをくるりと変えた。

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