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レット・ミー・ダウン【ARS・NL】

第11章 サイコロ

「あんまり欲ばらない方がいいんじゃないデスかねぇ。」

マスターの目の奥がキラリと光った。

マスターは、サイコロに手をかざした。

「5の封印、解いてもいいんですかネ。ワタシ、知りませんヨ。」

マスターは、サイコロにかざした手を、ゆっくり左右に動かした。

そして、手を下ろすと、私にサイコロを振るようにうながした。

私は恐る恐るサイコロを振ると、出た目は5。

マスターはニヤリと笑うと、私のあごを持ち上げキスをした。

「後悔しますヨ…。」

そのままソファに押し倒され、何度も交わった。

出しても出してもマスターは果てることなく私を貫いた。

「もうやめて…! 体がもたない!」

「望んだのはアナタでしょうが。〝後悔しますヨ〟って言いマシタよね?」

朝になるころには、私は脚も腰もガクガクだった。

始発の時間が近くになり、私は帰り仕度を始めた。

マスターは、煙草をゆらしながら、ポツリと言った。

「5の封印解く時に、一緒に0の封印も解いちゃいましたヨ。気をつけてくださいネ。」

私は、言葉の意味がわからず、迫る始発に乗るために店を後にした。

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