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第16章 かわいいひと〜おとなとこども〜
言葉って難しいね。
ごめん。
喜ぶかと思って言ったのにこんな怒らせてしまって。
もう一度こいつの唇をさっきより優しく摘む。
唇をそっと撫でる。
「あのさ。
がんばらなくていいのは…
もう…すき…だから…
って、いうか…」
「…え?」
「同じ。
お前がさっき言ったのと。
俺の気持ちは俺のもの、だよ。」
「俺のこと…
好き…ってこと?」
もういい。
ここまできたら誤魔化すのはナシだ。
コクンと頷く。
さっきと同じように目には涙を浮かべてるけど嬉しそうな顔。
だけどすぐに突っ込んできた。
こいつ思ったより賢いな。
「俺のもの、って。
どういう意味?
先生の気持ちは俺にくれないの?」
「俺は教師だから。」