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第17章 かわいいひと〜キミを想う〜
はぁ、はぁ。
息を切らして肩を揺らして。
なんか…
か、かわいい。
「ごめん、待った?
寒かっただろ?」
そんな数分だし、俺が先に来てただけだし。
俺のために走って来てくれたの?
俺の手を握って、
「ほら!
こんな冷たい!」
って。
もーーー。
ガバッ
先生を抱きしめた。
頬に頬を寄せたら鼻先に首筋やうなじから先生の匂い。
先生…
ほんの数秒で体を離してすぐに謝った。
「ごめん。」
「う、ううん。」
……
「座って?」
俺のとなりに座った先生。
少しだけ空いた距離がもどかしい。
だけどさっき振りほどかれなかったのが嬉しくて俺はじりじりとその隙間を埋めるように近づいた。