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第21章 かわいいひと〜卒業〜



先生に背中を押されて教室へと送り出された。


「夜、会える?」

「当たり前。待ってるから。」


さっきした会話にニヤける頬を引き締めながら。

「あ、まー。おはよ!
探したぞ。先生んとこ?」

「うん。」

松潤と喋ってると少し後に櫻井が入ってきた。

「お、みんないるな!」

さっきの二宮先生と同じ、俺たち生徒より嬉しそうにしてる。

ひとりずつ名前を呼ばれて教壇に行くと付けてくれるのは卒業生の花のブローチ。

なんだか一気に卒業生だ。

櫻井は薄っすら涙を浮かべて俺たちにはなむけの言葉をくれた。



大きな旅立ちだ

その先にはいいことばかりでは決してないけど人生そんな悪くないから

出会いを大切に

ここにいるクラスメイトも、なにかあった時に会える仲間、友達であるといいな

俺でも話くらいは聞いてやれるから、その時は遠慮しないで連絡してきてくれ

お前たちと酒が飲めるようになったら最高だな

卒業おめでとう



最後は涙で櫻井の顔がぼやけてしまった。

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