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第21章 かわいいひと〜卒業〜



「今日でこの制服姿も最後か。」

「うん。」

にっこり笑うその顔は俺より嬉しそうに見える。


「卒業おめでとう。」

「ありがとう。」


ちょっと俺の指を握る?摘む?先生。

たぶん…
俺と同じだよね?

抱きしめたいけど抱きしめたらシワになるから我慢してるところ。

「抱きしめたいけど…」

俺が言うと、ふふ、って笑って、

「うん、できないな。」

俺の人差し指と中指をこねくり回してるだけ。

両方の指を捉えられてたけど右手だけスルッとそこを抜け出して先生の顎を触って素早くキスをした。


チュッ


音だけ派手に立てて軽めにしたキス。

顔を離して先生の目を見てから頬を撫でようとしたけど、
お返しって同じように音を立てて俺の唇に先生のが当てられた。

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