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第2章 近づく距離

そうして迎えた初日。

ディスプレイもいい感じでお客様も多い。

俺たちは全体を見ている形で少しずつ離れて立つ。
ネームプレートを付けているから、お客様に話しかけられると接客をする。

俺は営業という部署に配属されているくせに…人見知りで。

ろくにお客様の目も見る事が出来ない。
でもそれが分からないように努めて普通に対応をする。

それを見ていた二宮さんがクスッと笑ってたから、なんですかー?、と目線を送ると、なんでもないよー!、って感じの顔をした。

何がおかしいのかニヤニヤしながら俺を見て、自分も話しかけられて接客をしている。

……

なーんだ。

二宮さんも俺と同じなんじゃん。

クールにしてるようで目線はお客様には合わせる事はほとんどなく。

俺も片頬で笑った。

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