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第24章 かわいいひと〜ひとつに〜
そう。
先生は俺が“好き”って言うと、
“俺も”って言うんだ。
それが気に入ってたの、俺は。
恥ずかしがり屋な先生っぽくて。
それが。
すきって。
だいすきって。
泣くなってのが無理。
「な。
あんま泣くなって。」
「だって…」
「そんな言ってない?
言ってたって、」
「言ってなかった。
でも…
ちゃんと伝わってた。」
そう言うと涙を唇で拭って、
だろ?
って笑った。
なにそれ。
腰にくるから!
「和也?
動いて?」
突然の俺のストレートなおねだりに面食らった先生は、俺の頬にチュッとキスして自分の腰を引いた。
「はあっ!」
すごく大きい声を出してしまって自分でも驚いて口を押さえた。
先生の手も俺の手の上に重ねて口を塞ぐ。
「安アパートだから。」
うんうん
頭を動かすと先生が笑った。