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第24章 かわいいひと〜ひとつに〜



「泣き虫。」

ボロボロと零れ落ちる涙を先生の指が受け止める。

顔を近づけて唇でも拭ってくれる。

「もっと泣かせちゃおうかなー?」

イタズラな微笑みで言葉を続けるのを黙ったまま聴いて。

「お前のことを大野さんに話した時にさ、
その鍵なくて泊めた話。
翔ちゃんもいたんだけど。」

「…うん。」

グズグズ鼻をすすりながら相槌を打つ。

「なんかさー、
翔ちゃんと大野さんもお前を好きだって、可愛いって言うんだよ。」

段々声が大きくなって興奮してるみたい。

それがおかしかった。

「うそー。」

「うそじゃないよ。もう。
面白くないわけ。
くくくっ。
俺、嫉妬?してたんだ。」

俺の涙はどんどん出てきて。

「誰にもやんない。
絶対、、」

「うん、」

って言えたかな?

先生が頬の涙をペロッて舐めて、すぐ口は塞がれた。

そのまま甘い甘いキスの雨を降らせた。

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