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第25章 かわいいひと〜旅立ち〜



雅紀があっちに行った日。

夜メールが届いた。

『お母さんさっき寝た。
疲れたみたい。
今度、和也も泊まりに来てね。
来月帰るから待っててね。』

『待ってる。
お前も明日、早いだろ?
早く寝なさい。』

『わかった。』

教師と生徒だったから、今までだって頻繁に会えなかったし、付き合うようになってまだ1週間。

浅いというか…まだまだこれからの俺たち。

それなのに、もう二人でいるのが当たり前になってしまってるなんて。

あいつがそばにいないのは嫌だなぁ。

ここんとこ毎日一緒にいたのがいけなかったか?

こんなにもひとりでいるのを辛いと思ってしまっている。

『寂しい。』

送ってしまって、雅紀を困らせてしまったかもと自己嫌悪に陥る。



会いたい



『俺も。

寂しい。』


雅紀からの同じ言葉が届いて胸が苦しくなった。

返信する言葉を考えてたらすぐまた届いたメール。

『寂しいって言うの、俺が先かと思ってたら和也のが早かった!
嬉しい!!
大好き!

寂しいね。
会いたい!会いたい!会いたい!』

ふふ。

切ない気持ちで落ちてた俺を笑わせてくれたことに感謝して。

素直に言葉を贈る。



『大好きだよ、雅紀。』

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