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第27章 かわいいひと〜不安と不安〜



次に会えたのは俺の誕生日に合わせて帰ってきた時。

去年、言ったよね。


“来年は朝まで一緒にいようね”


って。

今、こうして一緒にいられるのが嘘みたいだ。

なんだか本当にひとつひとつ乗り越えてきた感がして自分に感動する。

こっちに帰って来る前の雅紀にそれを話したら、

『そりゃそうだよ。
俺たちって、かなりがんばって結ばれたカップルだよ?』

って得意げに話して。

えへん

って威張った顔が想像できて笑ってしまった。

カップルって。

まあそうなの?

改めて言葉にするとおかしくなる。


可愛いな


その声だけで会いたさが募って胸が焦がれそう。

雅紀への想いは日に日に大きくなっていて自分でも手に余すほど。

会いたくて仕方ない。

恋人に頻繁に会えなくても平気なタイプだったのに。

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