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Everything

第31章 かわいいひと〜知らない世界〜



大ちゃんにメールしたら少しして返事が届いた。

先生が大ちゃんのところへいたことと、もう帰ったことを教えてくれた。


よかったぁ。


ホッとして部屋の中、へなへなと座り込む。

コール音を数えてると繋がって懐かしい声が耳に入る。

『大ちゃん。』

『久しぶり。元気か?』

『元気じゃない。
死にそう。』

『ははは!大丈夫か?
にののことは大丈夫だから、
お前の方が心配だよ。』

『先生は大丈夫…って。
なんか言ってた?』

大ちゃんは、ひとつずつ話してくれた。

先生が俺の生活を尊重しながらも見えない暮らしの中に自分以外の人がいて面食らった感じ。

自分がいなくても楽しくやってるのが寂しかったんだろう。

知らされたそのひとつひとつにズキンとなる。

『なにより会えなくて寂しいんだ。』

ああ。

大好きな人を泣かせちゃった。

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