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第1章 描いた未来に〜出会い〜

n side

目が覚めて、起き上がるとパラリと落ちた背広と新聞紙。



なにこれ。

となりに俺と同じように寝てる人を見つけた。

あー。

俺だけじゃ悪いと思ったんだね。

今日は会社の花見。

仕事の後の夜桜ね。

で、場所取りに来たんだ。

本来、新入社員の仕事なんだよね、花見の場所取り。

だけど今回、新入社員の研修が食い込んできて、申し訳ない!、って先輩に頼まれて引き受けた。

今 急ぎの仕事は無いし、ちょっとサボりたかったからラッキー!ってくらい。

今回、企画部と営業部の合同になった。

営業部の方もひとり出したんだろう。

いーのに、気を遣わなくても。

この人が掛けてくれたであろう、
この人の背広と新聞紙に笑いながら、それらをこの優しい人に同じように掛けた。

俺の背広も追加して。

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