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第3章 恋しくて

カチャ

落ちたカギの音。

……

固まったようにしばらく動けない。

こうしていても仕方がないと重い足を進める。

ここから数分の我が家。
この近さが逆にいけないのかな。

こないだも思った。
どうして離ればなれなのか。
このところ二宮さんと別れる時はいつもこう思う。

心も体も痛い。

自分んちの前。
立ち止まって空を見上げる。


もう寝たかな。


すごく寂しい。


もう会いたい。


どうして別々の夜を過ごさなければならないのかな。

こんなに想ってるのに。
離れたくないのに。

今…
二宮さんも俺と同じ気持ち…
だと思う。

離れるのがつらい。

どうしてそばにいれないの?

いくつこんな夜を越えたらいいの?

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