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第4章 あなたを守りたい

困らせてるのかな。

せつなくて。

かなしくて。

俺は体を離した。

「ごめんね、急に来て…こんな。」

帰ろうと背を向けた時にトンとぶつかってきた体。





「ごめん。

ちゃんと伝わってるから。」


……


「もう少し…。」

“もう少し”は今、このままで…ってことなのか、
もう少し待ってってことなのか。

どちらにしても俺は待ってるから。

しばらくそうして。

二宮さんが体を離したから俺は向き直すとぎゅうぎゅうに抱きしめて、

「待ってるから。」

唇にキスを落として玄関を後にした。

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