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異彩ノ雫

第30章  九ノ月 ⑤




コバルトの空に浮かぶ

ひとすじの雲

薄紅に彩られ

静かな黎明を兆す



未だ覚めやらぬ街並みは

夜の夢にさ迷いながら

淡い輪郭の希望を垣間見る



儚くも確かな 新しい息吹…





鳥のひと鳴きが静寂を切り裂き

天空へ時を告げた







【黎明】



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