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異彩ノ雫

第36章  十ノ月 ③




昼下がりの日差しが

大きな窓から降り注ぐ

君の髪を透かし

優しい色白の輪郭を際立たせて



珈琲の湯気の向こう

僕の視線に気づいた君は

フォークを宙に浮かしたまま

頬を染めて睨んで見せる



時が束の間流れを止めた…



もうひとつ

ケーキを頼もう

もっと、君を見つめていたい







【ティールーム】


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