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異彩ノ雫

第53章  十二ノ月 ②




夜に染まってしまいたく…



月明かりに

背を向けながらさ迷えど

紛れることも叶わずに

闇の裳裾を引き寄せて

身にまといつつ 蹲る



傍らを吹き過ぎる風の音

ひときわ強く 背を押せば

仰ぐ瞳に月の影



優しき夜が涙をはらう…







【夜曲】


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