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異彩ノ雫

第60章  一ノ月




車窓を流れる夜の色

街の灯りもたちまちに

風吹く如く過ぎ去りぬ



凍れる空には細い月

もの寂しげに後追いて

しじまに零すひと雫



硝子の表にもどかしく

伸ばす指先 かすめゆく…







【寒月】


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