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異彩ノ雫

第64章  一ノ月 ③




君…
よく来てくれたね
さあ、掛けてくれ
火のそばがいいだろう
今日は格別冷える夜だから

こうして
君のグラスに酒を注ぐのは
夢だった
長い 長い時を過ごしながらの…

聞かせてはくれないか
あれからのこと
そして
旅路のさ中に出会ったものを


暖炉に燃える火とふたつの影
古びたテーブル ひと瓶のワイン…

一枚の絵が
冬の夜寒に
物語を紡ぎだす







【物語】



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