テキストサイズ

異彩ノ雫

第88章  四ノ月 ③




時折

海へ向かう崖に立ち

吹き上がる風に

身を曝してみたくなる



頬を冷たくなぶられながら

私は何を願うだろう…



やがて

寄せて砕ける波音に

蹲る心を放てたならば

あなたのもとへ急いで帰る…



桜色の貝を忍ばせながら







【海風】



ストーリーメニュー

TOPTOPへ