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異彩ノ雫

第89章  夜想曲 ⑰




もやいを解かれた小舟が二艘

川面を静かに渡りゆく



野風は運ぶ 花の残り香

かすかな軋みが胸を震わす



想う人とただふたり

流星の生まれる地へと漂わん







(了)


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